単位制高校と学年制高校は何が違うの?

小中学校の義務教育が終了すると、高校・専門学校・就職と自分の意思で進路を決定しなければなりません。

 

 

学年制の公立高校や私立高校の全日制課程の高校に通う選択をする人が、一般的な人数では、多くいます。学年制の高等学校は、学年ごとに規定の科目の単位を取得し、単位を落とし場合は、もう一度その学年をやり直さなければなりません。

 

 

単位制高校とは、学年ごとではなく、選択した科目を単位ごとに取得していき、規定の科目数をすべて履修し単位を取得すれば、高等学校卒業資格を得ることができます。

 

 

不登校などで、学年制高校を退学してしまった人でも、単位制高校に入学すると、以前の学校で取得した科目の単位はやり直す必要はなく、そのまま認められ、未取得の科目だけの単位を取得すれば、卒業できます。

 

 

単位制高校のシステムは、昭和63年度から定時制課程や通信制課程で導入がはじまり、平成5年度から全日制課程でも設置できるようになりました。

 

 

何年生だからこの科目ということではなく、自らの計画で科目選択をし、自分の生活サイクルに合わせて学習をすることができます。

 

 

学年制の高校に入学後、人間関係や、不登校などさまざまな理由で高校を卒業できなかった人でも、学校を変える転入や、退学した人が入る編入などの手続きで、単位制高校へ入学し、高等学校卒業資格を得ることが可能です。

 

単位制高校の種類

単位制高校は、定時制課程・通信制課程からはじまり、現在は全日制課程でも設置できるようになり、公立高校と私立高校があります。

 

 

公立高校も私立高校も授業料は、現在は、国や県からの補助があります。

 

 

保護者の収入により、公立高校は無料になる場合があり、私立高校は学校により料金の差はありますので各学校を比較して調べる必要があります。

 

 

単位制の高校の多くは、通信制課程の高校で導入されています。

 

 

学年単位ではなく、科目ごとに評価され、テキストなどで学習し、レポート提出やスクーリングという(面接指導の学校登校日)などをクリアーし、単位認定試験を受けるなどして、単位を取得していきます。

 

 

単位制高校は、、働きながら高等学校卒業資格を取得したい人や、なんらかの理由で、学年制高校から転入したい人など、さまざまな生活サイクルの人に対応しています。

 

 

授業料の面や学校に行くスクーリングの日程など、学校によって異なり、インターネットなどで検索すると学校の内容がわかったり、資料なども無料で手に入れることができます。

 

 

人間関係などで、せっかく入学した高校に行けなくなってしまったり、経済的に働かなければならなかったりで高校をあきらめていた人でも、単位制高校の通信課程を利用すれば、高等学校卒業の資格を取得できます。

 

 

中学卒業資格でその後の進路をあきらめていた人でも、単位制高校を卒業することにより、自分の人生に、大学や専門学校の進学などへの選択肢が増えることになります。

 

単位制高校のメリットとデメリット

単位制高校に入学しようと考える人の置かれている環境はさまざまだと思いますが、メリットとしては、不登校などで途中で転入する場合は、前の学校で取得した科目の単位はやり直す必要がなく、未修得の科目の単位だけ取得すれば、高等学校卒業資格がもらえます。

 

 

また、仕事をしながら高等学校卒業資格を取得したい人は、通信制課程の単位制高校を選択し、テキストなどで学習し、レポート提出やスクーリング(面接指導)に規定の日数出席することで、可能になります。

 

 

すでに高校卒業後の進路が自分の中で決定している人は、高校により幅広い科目が用意されているので、各学校を比較し選択するといいでしょう。

 

 

例えば、大学進学を考えている人は、受験科目中心に選択できる全日制課程の進学校に入学したり、希望の職業が決まっている人は、その就職先で役に立つ科目がある学校を選択したりすることにより、計画的に進めることができます。

 

 

デメリットとしては、単位制高校は、卒業までに規定の科目の単位数を取得すればよいので、科目選びは自分でしなければなりません。好きな科目ばかり選んでしまったりすると、その後の進路選びに選択肢が狭まってしまったりすることもあります。

 

 

また、通信制課程の単位制高校の場合、テキストなどで家庭学習をしなければならず、仕事などで忙しい中の両立はたいへんなことで、強い精神力や将来の目標などをしっかりと持っている人でなければ、高等学校卒業資格の単位取得までたどりつくことは、たいへんです。

 

自分に合った単位制高校の選び方

単位制高校は、学年の概念ではなく、高等学校卒業資格に必要な科目の単位を取得することを中心として学習するシステムです。

 

 

自分の性格や現在置かれている状況により、さまざまな種類の単位制高校の中から選択し入学することができます。

 

 

人間関係などにより不登校になってしまい、全日制課程の学年制高校に通えなくなってしまった人でも、学校に行くことは苦痛でも、勉強は嫌いではなく、その後大学進学を考えていて、高等学校卒業資格が必要な場合などは、学校に通う回数の少ない通信制課程の単位制高校がむいているかもしれません。

 

 

たくさんの人がいる中での環境に自分が置かれることが苦手な人や、なんらかの理由で退学をして現在働きはじめている人でも、自分のペースで家庭学習ができます。

 

 

どの高等学校も現在は、授業料も国や県の補助がありますが、単位制高校も公立と私立があり収入などでも料金が違うので、確認をする必要があります。

 

 

通信制課程の単位制高校を選ぶ場合は、レポートの進行状況を一緒に確認してくれたり、質問事項に対応するシステムがあったり、ひとりきりの家庭学習で孤立しないようさまざまなサポートシステムが学校により用意されています。

 

 

逆に、自分ひとりでの家庭学習では、さぼってしまうかもしれないので自信がないという人は、全日制課程の単位制高校がむいているかもしれません。

 

 

学校によって、週に4〜5日通学し、基本学校での学習が中心になり、友達とわいわい生活を送りながら、自分に必要な科目の単位を取得していきます。

 

単位制高校を選択する基準は?

全日制課程の学年制高校に入学したけれど、さまざまな理由で高校に通い続けることができなくなってしまった人はたくさんいます。

 

 

そのまま高校をあきらめてしまわないで、単位制高校という選択肢もあるので、是非検討してみてください。

 

 

高校生活はわずかな期間ですが、その後の生活はずっと続いていきます。

 

 

将来こんな仕事をしてみたいと思ったときに、高等学校卒業資格が必要になったり、卒業することによりその後の生活の選択肢が広がったりします。

 

 

通信制課程の単位制高校は、4月、10月の入学のほかに、ほとんどの学校が随時入学可能になっています。選考方法も、書類選考・面接・筆記試験など学校により異なります。

 

 

現在、在籍中の高校から転入する場合や、高校を退学している状態から編入する場合でも、今まで取得した科目の単位を引き継ぐことができます。

 

 

経済的な問題で高校をあきらめているのなら、公立の通信制課程の単位制高校なら、授業料の面も仕事と学業の両立の面でもクリアできると思うので、資料などを比較してみてください。

 

 

在学中のアルバイトの情報や、卒業後の就職のための採用試験の対策なども支援を受けることができる学校もあります。

 

 

また学校により多彩な選択科目があり、イラストレーターを目指すコースや、音楽コースなど将来の目標に向かって進んで行くこともできます。

 

通信制課程の単位制高校

通信制の高校というと、ひとりでコツコツと家庭学習をし、レポート提出の期限に追われてしまうイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?

 

 

近年の通信制の高校は、オンライン学習を採用している学校もあります。スマートフォン、パソコンやタブレットなどを活用し、レポート提出などにも利用されています。

 

 

効率的な学習の仕方などを、細かく指導してくれる学校もあるので、本人のやる気しだいで難関大学合格への道にも進むことができます。

 

 

習熟度別授業を導入している学校もあり、中学校の基礎までさかのぼった学習方法や、大学進学のための対策学習などさまざまな需要に対応しています。

 

 

興味のあることや、将来のなりたい職業に合わせて、コースを選択することもでき、福祉・アート・進学・海外体験コースなど多岐にわたり学ぶ環境が用意されているので、自分の将来の夢に合わせて学校選びをすることも可能です。

 

 

登校のスタイルも週に数日行く学校から、年に数回の学校まで、さまざまなので、自分の性格や現在の環境などにより選択できます。

 

 

学習方法も、単にレポート提出だけで進めていくのではなく、学校により、個別指導や映像教材、プリント教材なども利用しながら、ひとりひとりに合ったやり方が用意されています。

 

 

通信制課程の単位制高校は、自分の時間を大切にしながら、高等学校卒業資格を取得することができます。

 

通信制課程の単位制高校に通うメリットは?

近年の、中学校卒業者の高校進学率は、95%を超えています。高校進学率が高まるにつれ、中途退学者の問題も課題となっています。

 

 

全日制課程の学年制高校に入学しても、学校に適応できなかったり、満足感が味わえなかったり理由はさまざまですが、中途退学の道を選択してしまう生徒の再挑戦の場として、単位制高校のよりいっそうの整備がなされるようになってきました。

 

 

一律の学校教育ではなく、個性を認め多様化された学校を充実させることにより、不登校や中途退学者に次へのステップの場として、単位制高校が重要視されています。

 

 

学校に適応できない生徒の中には、人間関係など精神的な悩みがあったり、毎朝同じ時間に起床することが難しかったり、大人数の中でいることが苦手な生徒などさまざまな問題を抱えています。

 

 

通信制課程の単位制高校は、学校登校日も、多い学校から年に数回の学校まであり、家庭学習中心なので、まわりの人間関係に悩まされることもなく、自分のペースで学習することができます。

 

 

単位制高校は科目も充実していて、多様な関心・適正・進路などに柔軟に対応しています。

 

 

以前在籍していた高校で取得した科目の単位はそのまま認められ、未履修の科目の単位を取得すれば、高等学校卒業資格を取得することができます。

 

 

ひとりきりで学習していかなければいけない孤独感が心配な人も、通信制課程の単位制高校でも、学校側でモチベーションのコントロールや、高校卒業後の進学や就職の相談のケアもあるので、ひとりひとりに合った方法でうまく活用していくことができます。

 

単位制高校でもう一度スタートしませんか?

高校に入学はしたけれど、環境にうまく適応できず、長期欠席を続けている人や、経済的理由で働かなければならなくなり中途退学をし高校生活をあきらめている人でも、単位制高校に転入や編入をし高等学校卒業資格を取得することができます。

 

 

もう一度はじめからの学習は抵抗があるという人でも、単位制高校なら、以前の学校で取得した科目の単位はそのまま認められ、未修得の科目の単位だけ取得すれば、卒業できます。

 

 

一般的な礼儀や、社会的マナー、モラルなどはきちんと指導はありますが、服装は制服を着ても私服でも自由であったり、髪型の厳しい規定がなかったり、個人にまかされている学校が多くあります。

 

 

ファッション、デザイン、ネイル、ヘアメイク、マンガ、イラスト、など多彩な科目が用意されている学校もあります。

 

 

高校時代から、希望の職種の実践教育を受けることができるので、将来の目的がはっきりとしている人には、効率的な学習になるでしょう。

 

 

学習スタイルも個人の事情により、教室中心がよいのか、自宅での学習中心がよいのか自分のライフスタイルに合わせて、学校を選択する基準にもなります。

 

 

学校側も個人の適正を見極め、確実に高等学校卒業資格に導くためのサポートや、卒業後の進学や就職に向けての指導や相談にのってもらえたりするので、どんな単位制高校が自分に向いているのか、いろいろ検討してみるとよいと思います。

 

単位制高校でどんな未来を手に入れますか?

文部科学省の報告書によれば、平成23年度の全国平均の公立中学校卒業者の高校進学率は、97.7%となっています。高校への進学率が高まるにつれ、課題も多様化し、中途退学の問題も深刻化してきています。

 

 

スクールカウンセラーと連携し相談体制を整えたり、少人数制をとり入れたりさまざまな取り組みがなされていますが、残念なことに中途退学者がでてしまう事実は無くなることはありません。

 

 

中途退学の理由は、欠席遅刻が多くなってしまったという通学の問題や、勉強の早いペースについていけなかったという場合や、対人関係がうまくいかず精神不安定になってしまったなどさまざまです。

 

 

中途退学した人が望んでいることは、自分の居場所がほしい、人間関係をうまくやっていけるように相談やアドバイスがあればよい、高等学校卒業資格がほしい、就職についての相談ができたり、仕事に役立つ資格を取得したい、など数多くの要望を抱えています。

 

 

中途退学者の復学に向けたサポート体制の選択肢のひとつとして、単位制高校への転入や編入があげられます。

 

 

ライフスタイルに合わせて、スケジュールが決められ無理なく自分のペースで、高等学校卒業資格を取得することができます。

 

 

単位制高校は、コースも多様化していて、再チャレンジする場所として、自分らしい未来を見つけることができるかもしれません。

 

単位制高校の教室で学びますか?自宅で学びますか?

単位制高校といったら、通信制課程の自分ひとりで家庭学習をするというイメージを持っている人は多くいると思います。

 

 

近年の単位制高校は、多様化しており、通学して教室で友人と学習するスタイルと、自宅で家庭学習をするスタイルどちらでも同じ学校の中で選べるコースが用意されていたりします。

 

 

また、通学の日数が、1日、2日、5日などのコースに別れていて、学校生活に慣れてきてから、徐々に日数の多いコースへ変更できる学校もあります。

 

 

通いはじめは、対人関係などの不安があっても通っているうちに、自宅で多くの時間を過ごすより、教室での学習の方が効率が上がるようになるなど、個人の変化にも対応してくれます。

 

 

学力に自信のない人でも、中学のレベルから学ぶことができたり、大学進学を希望する人には、専門の科目選択ができるなど、さまざまなタイプの人が学習可能です。

 

 

学校により多彩な設定科目があり、CG、声優、英会話、翻訳家、公務員など個人の目標に合わせて科目の選択ができます。

 

 

朝が苦手という人でも、授業が10時からはじまる学校や、集団授業が苦手な人にも個別な対応をしてもらうこともできます。

 

 

ホームヘルパーの資格取得や、さまざまな職場体験ツアーなどができる学校もあります。

 

 

単位制高校は、無理なくマイペースで学習できるシステムの試みが各学校でなされているので、資料などを取り寄せるなどし、自分の環境に合った学校を探すことができます。

 

 

迷っているならスクールカウンセラーに相談するなども良いかもしれません。

 

 

こちらのスクールカウンセラーになるにはというサイトでは現役のスクールカウンセラーでもあるサイト運営者のMayuさんが無料でメール相談してくれるそうなので試しに相談してみても良いかもしれませんね。

 

 

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